四季報を配ると、なぜ日本のGDPが上がるのか 若手ベンチャーキャピタリストの確信とは?

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ーーなぜ配るのでしょうか。

税込み2600円もするので、学生からすると正直、四季報はちょっと高い。社会人である僕からしても安くはないので、学生や新卒まもない社会人はよっぽど興味がなければ買おうとは思わないでしょう。そこで、知り合いの学生起業家や後輩のベンチャーキャピタリストなどに、少しずつ四季報を配り始めました。

先輩からプレゼントされてそのまま放置するわけにもいかなかったのか、「おかげで上場企業について詳しくなってきました」といった声もいただくようになったので、もっと大々的にやったほうがいいなって思うようになり、自分の財布だけでは少々しんどいので、日本経済のために先輩方のご支援をいただこうと考えました。

VCでパートナーを務めておられる先輩や、起業家の先輩の方々に、私が意欲ある若者たちを見つけてくるので『会社四季報』を3冊ぐらい買っていただけないでしょうか?とお願いをして私に届けてもらいました。言ってみれば、四季報の現物出資ファンドのGPみたいな役割をしていました(笑)。

経済ニュースを読んでアイデアを見つけたり、引き出しを増やしたりするのも悪くはないけれども、まずは四季報を読んで世の中にある上場企業について詳しくなろうというところからムーブメントを起こしていきました。

支援者も登場

ーー支援者も現れたようですね。

はい、最近になって四季報を寄付してくれる人も現れるようになりました。匿名希望の資本家の方が「300冊ぐらい送ろうか」と連絡してくださいました。本当にありがたいオファーだなと噛み締めつつ、その量の四季報を一度に配ったことはなかったので「一旦100冊からお願いします」とお返事させていただきました。

Xでの「四季報100冊配ります」の呼びかけには多くのリプが寄せられた。(写真:平田さんのX投稿)

今では150冊ぐらいは配り終わりました。とはいえ全部を自分が配っているわけではありません。150冊のうち100冊ぐらいは自分で見つけた若者に配っていますが、投資先の起業家や、同世代のベンチャーキャピタリストなどに10冊ずつ託して配ってもらったりしています。

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