
トランプ関税ショックで大荒れとなった4月の日本株相場。ただ全体相場が軟調なときこそ、伸びる銘柄を探す好機でもあります。そこで役立てたいのが『会社四季報』です。今回、“伝説のファンドマネジャー”清原達郎氏が3月発売の「会社四季報春号」をどのように読んだかを改めて解説。建設から食品、不動産まで計23セクターの詳細な分析を5回に分けてお届けします。個人投資家の銘柄選びの心強いヒントになるはずです。
第3回は機械・重工、電子部品・半導体、ITセクターの解説をお届けします。
※清原氏の過去の咽頭がん手術の影響により、文面のやり取りによる取材を2025年4月に実施しました※本記事は「会社四季報オンライン」でも有料会員向けに配信しています
機械・重工セクター
機械セクターは昨年12月発売の「四季報新春号」でいちばんショックを受けたセクターでした。工作機械では海外売上高比率が80%を超えている会社もあって、円安で大幅な上方修正になると思っていたのです。「四季報春号」でも各社の業績はそれぞれではありますが、精彩を欠いています。
セクター全体で見ると、新春号から下方修正になっている銘柄数が上方修正を上回っています。各社のコメント欄を見ても、2026年3月期について明るい話はあまりありません。2026年3月期に大幅な増益が見込まれている会社は、基本的に2025年3月期の業績が大きく落ち込んだ会社です。
「四季報春号」ではSMC、安川電機、THK、クボタといった世界の景気を映し出す代表的な銘柄が下方修正になっています。データセンターが失速するのは時間の問題だし、EV関連の投資が思いっきり減少しそうなのも痛そうです。
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