「トランプは神」共和党大会で見た異様な熱気 トランプが「神がかった」演出をする場面も

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トランプ支持者の話を聞くと、「宗教的」な印象が強い。

大会に参加できる代議員ではないのに、南部バージニア州から車で駆けつけて会場入り口に何時間もたたずんでいる教職員ジェイミー・ファーガソンさんに出会った。晴れやかな表情で、「トランプは真にアメリカを愛している」と繰り返す。

トランプ氏ほどアメリカを愛しているリーダーはいないというジェイミー・ファーガソン氏(写真:筆者撮影)

「ホワイトハウスには長年、本当に国を愛する人を迎えたことがないように感じる。家族が共和党員だったので選挙には行っていたが、これまで政治にはまったく関心がなかった。でも2015年にトランプが立候補したとき、この人は違う、と思い、選対のボランティアに生まれて初めて応募した」と話す。

暗殺未遂事件について尋ねると即座に、「それは神。神が彼を救ったの」と答えた。

人工妊娠中絶反対グループ「プロ・ライフ・ウィスコンシン」理事長のダン・ミラー氏は、「民主党と左派は、トランプの命を奪おうとした。こうなったら、トランプを11月に勝たせるしかない」と話す。彼の話を聞くと、トランプ支持者の一部は、事件は民主党の仕業だと思っていることがよく分かる。

トランプ氏を銃撃したのは民主党筋だと語るダン・ミラー氏(写真:筆者撮影)

「物価が上がりすぎてシングルママには辛い」

バイデン民主党政権に対する強いフラストレーションも、トランプ氏の優勢を後押しする。

「バイデンは、アフガニスタン撤退は成功だったと主張している。多くの命が奪われたのに」

「バイデン政権の下、物価が上がり過ぎてシングルママには辛い」

大会ステージで目を潤ませて訴えるスピーカーもいる。フロアからはブーイングが起こり、怒りやフラストレーションが会場を包む。

元警官・消防士のデイブ・ウィロビー氏は、会場へのゲートで「民主党は、すべてを台無しにした」と書かれた黒いTシャツを着て立っていた。手にしたプラカードには「トランプに神のご加護を!」とある。

民主党政権への嫌悪をあらわに話すデイブ・ウィロービー氏(写真:筆者撮影)

「民主党とその政策が、大嫌いだ。国境を越えて入ってくる不法移民の問題は、国家の安全保障に関わる。バイデンは、すぐに犯罪を起こす彼らを入れっぱなしだ。アメリカが世界の警察である必要もない。警察予算の削減も反対だ。民主党政権下、愛する自由が失われている!」と語調は荒い。

政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によると19日現在、トランプ氏の支持率が46.6%、バイデン氏の42.3%に4.3ポイントと大きく差をつけている。

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