消えゆく国鉄気動車「キハ40」まだ乗れる路線 北海道や九州、確実に走っているのはどこ?

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私はサッカーJ2リーグのジェフユナイテッド市原・千葉を応援している。2024年の日程を見て驚いた。3月だけで6日(水):鹿児島(ルヴァン杯)、16日(土):鹿児島(リーグ戦)、30日(土):熊本(リーグ戦)と、九州での試合が3回もある。このような日程は意地でも行きたい。それに先に挙げたJR九州の3路線に乗ることができるではないか。

そこで、1回目:肥薩線・吉都線、2回目:日南線、3回目:指宿枕崎線と狙いを定めた。

キハ40残存路線 JR九州
2024年7月時点でキハ40系が走るJR九州の路線と乗車の行程図(筆者作図)

1回目は、水曜夜の試合と金・土曜のキハ40乗車を組み合わせた旅だ。アウェイ水曜ナイターはハードルが高い印象があるが、リモートワークの普及によってむしろ出かけやすくなった。仕事を調整して休暇を1日だけ取り、水曜と金曜の午後に振り分ける。水・木曜を鹿児島で2泊、つまり水曜の午後便で出発し観戦、木曜は1日仕事に充て、金曜の午後から肥薩線・吉都線の旅に出た。

ルートは以下の通りだ。

鹿児島中央→(日豊本線)→隼人→(肥薩線)→吉松→(吉都線)→都城→(日豊本線・日南線)→宮崎空港

この際は片道切符(3870円・2日間有効)を購入した。九州にはすべての鉄道の快速・普通列車が乗り放題の「旅名人の九州満喫きっぷ」(3日分1万1000円)があるが、今回は2日間にわたるので、旅名人きっぷを使うより乗車券を買ったほうが1日あたりの金額が安くなる。

片道切符
鹿児島中央発宮崎空港行きの片道切符(筆者撮影)

南国のキハ40に乗って

3月8日金曜日、午前中の仕事を終え、肥薩線の起点である隼人に向かった。春らしく青空が広がり、車窓から錦江湾に浮かぶ桜島がよく見えた。

肥薩線隼人駅
肥薩線の起点、隼人駅(筆者撮影)

14時36発吉松行きは、キハ40形の出力を増強したキハ140形という単行で、銘板には「新潟鉄工所 昭和55年」とあり車体は煤だらけであちこち塗装も剥がれている。南国である九州、同じ形式とはいえ北海道のそれとは違い、ドアと客室の仕切りもなく開放的で、座席の上の網棚に古寂びた冷房装置が取り付けられている。乗客は数名、車内には柔らかい陽が射し込んでいる。

キハ140
歴史を刻んだキハ140形の車体。右側の尾灯の横に「新潟鉄工所 昭和55年」の銘板がある(筆者撮影)
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