Quest 3のほうは安価という大きな利点はあるもののゲーム機という印象が根強く、ビジネス視点で活用しようと考えている人はまだまだ少ない。
またQuestシリーズはAndroidをベースとしたOSが使われているが、Googleのアプリストアを使うことができないため、Metaのアプリストアで多くの空間コンピューティング用のアプリが扱われないかぎり、現実的ではない。
メリット・デメリットが共にあるなか、一般ユーザーとしてはどちらのXRデバイスに注目すればよいのだろうか。
どちらが未来を見せてくれる存在となるか
今後普及するかもしれない良質な空間コンピューティングを今すぐ体験したい。またiPhoneやiPad、MacBookといったアップルデバイスを持っているのであれば、Vision Proに軍配があがる。アップルならではのハードウェアレベルでのエコシステムは極めて有能で、初期設定さえ行ってしまえば2度目以降はシームレスにデバイス同士がつながってくれる。ユーザーに負担を強いない快適なUIUXはアップルの独壇場といえるからだ。
WindowsやAndroidスマートフォンを使っているのであれば、Vision Proの強力でクローズドな連携機能が活きないため、安価なQuest 3に目を向けたいところだ。
メタはQuestシリーズ用のOSをサードパーティに公開する計画を進めており、まさにAndroidスマートフォンのようなオープンなハードウェアグループが形成される可能性がある。これまでVR/MR専用だったアプリストアに、情報収集やデータ編集などビジネスの現場で使いやすい2Dアプリの登録を可能にして、空間コンピューティングアプリを簡単に導入できる環境を作ろうとしているからだ。
とはいえ、だ。結局のところ、日々感じている何かしらの課題をVision ProもしくはQuest 3で解決できるのか。その期待を持てるかどうかにつきる。
いくら性能が高かったとしても、自分のライフスタイルとマッチしないデバイスは所持する理由がない。スマートフォンやスマートウォッチが登場し、普及してきた流れと同様に、どんなアプリが私たちを手助けしてくれるのか。そのビジョンをアップルとメタ、どちらが見せてくれるのかが重要になってくる。
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