再選へ麻生氏頼る岸田首相、見えてきた哀れな末路 2週連続の会食は異例、国民はいっそうの不信感

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有権者の政権不信は募るばかりだ。4月の衆院3補欠選挙で自民党は全敗。立憲民主党が3勝した。5月の静岡県知事選でも自民、公明両党推薦の候補が立憲民主、国民民主両党推薦の候補に敗れた。

物価高で実質所得が低下を続けるなど暮らし向きがよくならないことに対する国民の不満も加わり、内閣支持率は低迷。岸田首相は「一発逆転」の衆院解散・総選挙を断行し、総裁選を乗り切る展開を描いていた。だが、この低支持率の下での総選挙では自民党が政権を失いかねないとして解散は見送られ、通常国会は6月23日に閉会した。

それでも岸田首相は、総裁選での再選を経て長期政権という思いを捨てきれない。岸田首相の周辺では、総裁選の立候補に必要な20人の推薦人集めの動きも出ているという。

事実上の退陣要求を突きつけた菅前首相

岸田首相の動きに一撃を浴びせたのが、菅義偉前首相だ。6月23日に収録された文藝春秋オンラインのインタビューで、裏金事件をめぐる岸田首相の対応について「責任を取っておらず、不信感を持つ国民は多い」と批判。総裁選については「国民に刷新感を持ってもらえるか、大きな節目だ」と語った。岸田首相に対する事実上の退陣要求である。

菅氏は総裁選に向けて石破茂元幹事長を支持する動きも見せており、菅発言は、総裁選に向けた号砲を鳴らした。

今回の総裁選では、約100万人の一般党員が参加し、自民党の衆参両院議員と合わせて投票する。一般党員に人気の高い石破氏にとっては有利だ。このほか、高市早苗・経済安保相が保守派議員の支持を集めて出馬する構えを見せている。茂木敏充幹事長も麻生副総裁の支援を期待して立候補を検討している。

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