再選へ麻生氏頼る岸田首相、見えてきた哀れな末路 2週連続の会食は異例、国民はいっそうの不信感

✎ 1〜 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 28 ✎ 29
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

総裁選で岸田首相の苦戦は必至。自民党の歴史の中で、再選をめざして総裁選に立候補した首相・総裁が敗れたのは、1978年の福田赳夫首相ただ1人だ。

このときは一般党員参加で実施され、福田氏に挑んだ大平正芳幹事長が党員投票で圧勝。「党員投票という天の声の判断に従う」と公言していた福田氏は「天の声にも変な声がある」という名セリフを残して国会議員による本選を辞退、首相・総裁を辞任した。

自民党は「刷新感」をアピール?

岸田首相は総裁選出馬を強行して福田氏の二の舞になるのか、それとも「勝機なし」と判断して出馬を見送るのか。

総裁選告示前の8月中には判断が迫られる。裏金事件で指導力を発揮できず、解散・総選挙による政局の転換にも踏み切れないまま麻生氏を頼る。そんな岸田氏を待ち受けるのは、哀れな末路だ。

総裁選で自民党は「刷新感」を懸命にアピールするだろう。しかし、一連の裏金事件で見せた旧態依然の体質を抜本的に改められる可能性は低い。経済政策や少子化対策などでも行き詰まる自民党に最終的な評価を下すのは、年内にも予想される総選挙での民意である。

星 浩 政治ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ほし ひろし / Hiroshi Hoshi

1955年生まれ。東京大学教養学部卒業。朝日新聞社入社。ワシントン特派員、政治部デスクを経て政治担当編集委員、東京大学特任教授、朝日新聞オピニオン編集長・論説主幹代理。2013年4月から朝日新聞特別編集委員。2016年3月からフリー。同年3月28日からTBS系の報道番組「NEWS23」のメインキャスター・コメンテーターを務める。著書多数。『官房長官 側近の政治学』(朝日選書、2014年)、『絶対に知っておくべき日本と日本人の10大問題』(三笠書房、2011年)、『安倍政権の日本』(朝日新書、2006年)など。

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事