エナドリを「1日1リットル」飲んだ私に起きた異変 「心臓を針で一突きすれば、身体全体が破裂する…」

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レッドブル、モンスターエナジー、そして日本からは撤退したロックスターなどがある中、家族旅行で遠出をするとき、筆者の父は「NOS(ノス)」という、中にオイルでも入っているかのようなタンクの形をした、650mlボトルのエナドリを飲みながら運転していた。

「これを飲むと、眠気も疲れも吹っ飛ぶんだよ!」

今思えば冗談だったのかもしれないが、父の言葉を真に受ける形で、筆者も朝っぱらから「SAT(エスエーティー)」という大学能力評価試験を受ける際、父に会場に送ってもらう道中に同じ物を買ってもらい、試験中に飲んでいた。

エナジードリンクの「NOS」
アメリカ時代に筆者が飲んでいた、エナジードリンクの「NOS」(出所:Wikipedia

試験自体7時か8時くらいから始まり、昼前には終わるのだが、これを飲まなければ睡魔に襲われてしまう……。それに、この身体に悪そうなエナドリという代物を飲めば、なんだか頭がシャキッとする気がしたため、願掛けも兼ねて3カ月に1回くらいの頻度で行われる試験のたびにNOSを飲んでいた。

肝心の味はというと、コカ・コーラ傘下のブランドということもあり、レッドブルやモンスターエナジーと同じような「エナドリ味」でまずくはない。ゲーム『ロックマン』のE缶のような見た目もしていたため、「エネルギーチャージ」をしているような気分も味わえた。当時は成分を読む余裕はなかったが、前記事でも紹介したようにアメリカのエナドリにはカフェインやガラナのほかに、タウリンが入っているため、確かに目も冴えた。

この経験を経て「エナドリは『ここぞ』というときに飲むものだ」と考えるようになっていた。当時の筆者は「マーケティング」という言葉すら知らなかったが、企業にとっては狙い通りの結果になったのだ。

なぜか吐き気や頭痛も消えて…「これが魔剤か」

大学入学を機に、日本に帰国した筆者。大学時代はエナドリとは縁がなかったが、社会人になり、コロナ禍に入ったことで変化が生じた。

過去の記事「『ストロング系』毎日10缶飲んでた私に起きた異変」で書いたように、筆者は20代の後半の数年間、アルコール依存症の状態にあった。その中で、地味に困っていたのが「深酒した翌朝の飲み物」だった。前日夜にストロング系を5缶も飲むので、目覚めた頃には軽度の脱水症状になってしまい、起床とともに猛烈に水分を欲っするようになっていたのだ。

ストロング系
元アルコール依存症の筆者。もっとも飲んでいたときは、1日10缶もストロング系缶チューハイを飲んでいた(筆者撮影)
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