エナドリを「1日1リットル」飲んだ私に起きた異変 「心臓を針で一突きすれば、身体全体が破裂する…」
企画自体は「時間をかけていい食レポ」のため容易だが、そのときの筆者は何本も締め切りを抱えており(不況で、当時関わっていた雑誌は人員がどんどん減り、筆者がしなくてはいけない仕事が膨大だった)、「早くこの仕事を片付けなければ」という焦りがあった。
その結果、どのメーカーも推奨していないエナドリの「二枚重ね」を敢行してしまう。
正直、毎日ZONeを飲んでいて、その効きはわかっているのだから、2本も一気に飲むとよからぬことが起きるのはわかっていた。それでも時間がなかったのだ。
こうして、レッドブルとモンスターエナジーを間髪入れず、それぞれ飲み干す。すると、5分も経たないうちに、言葉通り「心臓がバクバク」鳴り始めた。血流のめぐりがよくなったのか、心拍数が上がったのだ。
こうなると、「頭がリフレッシュする」とか「眠気が飛ぶ」なんてことはなく、冷や汗が止まらず、不安だけが増していく。心臓を針で一突きすれば、身体全体が破裂すると思ったほどだ。
決められた要量を守らなかったため、ストロング系とタールの重いタバコで弱った筆者の身体に、カフェインかアルギニンが過剰に作用したのだろう。
「ヤバい……。死ぬかもしれない」
それでも酒もエナドリもやめられず…
さすがに、その心拍数の速さに命の危険を感じた筆者だったが、それでも、酒ともエナドリとも距離を置くことはできなかった。これらを摂取しなければ、吐き気やめまいに襲われてしまうのだ。もはや、飲まなければ、不調から逃れることはできなかった。完全な依存症だ。
ダメだとわかっていながらも、1日に飲むエナドリの本数が2本に。500ミリ缶なので、毎日1リットルを常飲するようになった。
「エナドリを飲むことで、二日酔い気味の身体の血流のめぐりがよくなって、どんどんアルコールも抜けていく気がする……」
当然、エナドリにそんな効果はないのだが、アルコール、ニコチン、カフェインにまみれた身体に通常の方程式は通用しなかった。
二枚重ねの一件以来、エナドリを飲むたびに心拍数は日々、速まっていった。胸を手で押さえる回数も増えた。
しかし、あるときから、いくらエナドリを飲んでも、1時間も経たないうちに激しい吐き気に襲われるようになる。そこで、エナドリを飲まずにすぐさまストロング系に手を出すようになった。
とうとう、カフェインやアルギニンで、どうにかなる身体ではなくなったのである。こうなってしまえば、エナドリは完全にお役御免だ。
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