プロ野球オールスター戦が盛り上がらない必然 交流戦で他のリーグとの対戦はすでに実現

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さまざまなエピソードを振りまいてきたオールスター戦だが「制度疲労」というか、ファンを興ざめさせることもいくつか目につき始めた。

2022年のオールスター第2戦(愛媛県松山市、坊っちゃんスタジアム)(写真:筆者撮影)

その1つが「球宴ジャック」。特定の球団のファンが、投票を集中させてひいきのチームの選手で、オールスター戦のラインナップの大部分を寡占させることだ。

1978年のオールスター戦のファン投票では、パ・リーグの9つのポジションのうち8つに日本ハムの選手が選ばれた。球団がファンに投票を呼び掛けた結果こうなったのだが、やりすぎだということで三塁の古屋英夫と遊撃の菅野光夫が出場を辞退した。

この時代のファン投票は「はがき」が基本だった。1人で何枚でも投票が可能だが、熱心なファンが人海戦術をすれば、簡単に「球宴ジャック」が可能になるものだった。

ネット投票でも特定チームの選手に集中

今はネットでの投票が主流だ。投票は1アドレスに対し1日1回と限定されているが、多くのファンが投票すれば「球宴ジャック」など起こらないはずだった。

しかし、昨年はセ・リーグの11のポジションの内、10を阪神タイガースの選手が占めた。また今年は、6月16日の時点でパの12のポジションの内、11を日本ハムファイターズの選手が占めている。

ネット全盛の現在にあって、なぜ昭和の昔のような「球宴ジャック」が度々起こるのか? それは、投票総数の少なさに原因がある。

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