霜降り明星・粗品の毒舌に覚える「嫌悪感の正体」 アンチコメントが殺到している「3つの理由」

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さらに、「ちょっと度が過ぎてて最近。ネットニュースもそうですけど、それを見て鵜呑みにしてる情弱の皆さんがね」と世間の人々にも噛みついたことで、粗品さんに対する風当たりがいよいよ強くなってきた感があります。

粗品さんの発言が昨年のように受け流されず、主張する「コント」とみなされない理由は何なのでしょうか。単に宮迫さんや藤本さんなどの「年上の先輩に噛みついているから」だけではない3つの理由が浮かび上がってきます。

生きづらさを感じる自業自得主義

まず粗品さんの発言が疑問視されることの多いYouTube企画「1人賛否」について。

粗品さんは「コントだから」という主張で片付けようとしていますが、すでにそれが通用しづらい段階に突入。人々の目線は「コントという設定なら人を傷つけてもいいのか」「『僕の意見ではない』と断っておけば責任を負わないのか」という嫌悪感に近い段階に入ったように見えるのです。

その段階に入ったきっかけは、宮迫さんの「もう勘弁して」「僕の負けでいいです」という降参宣言でした。これによって世間の人々が「粗品さんが攻撃的な発言をする相手は、何らかの失敗をしたネガティブな状況の人が多い」ことに気づいた感があります。

実際ネット上には「弱者だけ攻撃している」「さんまなどの大物には反論しない」というニュアンスの声があがっていました。「1人賛否」について粗品さんは“ネットニュースを扱ったコント”と主張していますが、世間の人々は「攻撃できそうなものを自分で選んでいるだけ」とみなしはじめているのでしょう。

この「成功している人が失敗した人やネガティブな状況の人を攻撃する」という構図は、いじめと似ていて、それをネットという公然の場で行うことへの嫌悪感を覚えている人が多いのではないでしょうか。さらに言えば、「もし粗品さんの発言に同調して笑う人が多い世の中だったら嫌だな」という気持ちも芽生えているのかもしれません。

粗品さんの「1人賛否」を認めると、「失敗した人やネガティブな状況の人はこれくらい攻撃してもいい」とみなすことにつながりかねない。そんな世間の人々が生きづらさを感じるレベルの“自業自得主義”を粗品さんに感じていて、それがここにきて風当たりが強くなった1つ目の理由ではないでしょうか。

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