化粧水「実は手作りがベスト」の科学的な理由 「化粧水のつくりかた」を化粧品開発者が伝授
信頼のおける美容家の方がたも口を揃えるように言いますが、化粧水は水分補給だけに割り切るべきで、しかもふんだんに使えるようにすべきです。できるだけシンプルにして、「買いに行くよりつくったほうが肌に合う」という手料理のような手作り化粧水を目指します。
雑菌の混入の防ぎ方
じつは化粧水をつくるためのレシピはシンプルなので、手作りノウハウのほとんどは「雑菌の混入の防ぎ方」になります。微生物の混入ルートは落下菌、飛沫、手汚れです。空気の動きの少ない静かな時間を選び、手袋マスク着用、数分で素早くつくります。
化粧水の理想的な1回の使用量は5mL(手の平のくぼみにたまる程度)ですので、100mLつくると1〜2週間で使い切る量になります。実際の使用量は2〜3mLであることが多いので、ちょっと多いかな、というくらい使いましょう。無くなるペースがはやい場合も安易に使用量は減らさずつくる量を増やします。使用期限は冷蔵保存で2週間ですので、一度に2本つくってもよいかもしれません。
使う水は煮沸殺菌した水道水で十分です。ミネラルが適度に入っているので精製水よりもベターです。基本的には水とグリセリンだけでも十分で、グリセリンは最も基本的な低分子保湿成分で、ドラッグストアで500mLボトルが500円程度で手に入ります。好みに応じてビタミンC誘導体か尿素を加えてもOKです。どちらもドラッグストアかオンラインショップで手に入る抗酸化物質で、肌の酸化(老化、疲労)を緩和します。
ビタミンC誘導体(リン酸‐L‐アスコルビン酸ナトリウム)とは肌に浸透した後にビタミンCに変化するものです。抗酸化作用があり20gで2500円程度です。尿素は尿に含まれるイメージが強いですが、全身に分布する重要な抗酸化物質、保湿成分です。50gが500円くらいです。どちらも粉末で長期保存でき、オンラインショップで手軽に手に入ります。精油などでの香り付けは刺激の元になるので避けたいところです。香りがほしいときには、お手入れの最後につける美容クリームに任せたほうがよさそうです。
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