ホンダ「CB650R/CBR650R」止まらない進化の理由 世界初搭載のHonda E-Clutch誕生の開発秘話

✎ 1〜 ✎ 113 ✎ 114 ✎ 115 ✎ 116
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
CBR650Rのメーターおよびステアリングまわり
CBR650Rのメーターおよびステアリングまわり(写真:本田技研工業)

シフトペダル操作を行うとHonda E-Clutchのシステムがライダーの変速意図を読み取り、エンジンの点火制御と燃料の噴射制御を行いながら、システムによる半クラッチ制御で絶妙な変速アシストを行う。ライダーからすればいつもの左手によるクラッチ操作を行っているかのように、自然なシフトアップやシフトダウンが行える。

渋滞路を想定して頻繁に発進、停止を繰り返したがHonda E-Clutchはまったく音を上げない。普段、MTに乗り慣れているライダーであれば、クラッチレバー操作がなくなるだけでこんなにも楽なのかと驚くだろう。

加えて10km/h以下の微速制御もすばらしかった。MTモデルでは、速度調節のためライダーはスロットル操作と後輪ブレーキ操作を連携させるが、ひとたび速度が下がりすぎた場合には、クラッチレバー操作を行う必要がある。こうした場面でもHonda E-Clutchはシステムによるクラッチ制御が絶妙で、自分ならこのあたりでレバーを握るかな、と感じたあたりでフワッと制御が介入しはじめる。

標準車とE-Clutch仕様の価格差

CBR650Rのフロントサスペンションおよびブレーキ
CBR650Rのフロントサスペンションおよびブレーキ(写真:本田技研工業)
東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

Honda E-Clutchは標準車であるMTから5万5000円高く、2kg車両重量が増えるが、筆者がCB650R/CBR650Rを購入するなら少しも迷わずHonda E-Clutchモデルを選ぶ。MTで欲しかったクラッチレバー操作の自動化が手に入るし、いつでもどこでも、ライダーの手動操作を受け付けてくれるからだ。

Honda E-Clutchは機構的にMTバイクであれば装着可能であるという。是非、さまざまな排気量/カテゴリーのバイクへの展開を期待したいです。そしてこの先、大きく育ててほしいと思います。

この記事の画像を見る(25枚)
西村 直人 交通コメンテーター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にしむら なおと / Naoto Nishimura

1972年1月東京都生まれ。WRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)理事。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会 東京二輪車安全運転推進委員会 指導員。(協)日本イラストレーション協会(JILLA)監事。★Facebook「交通コメンテーター西村直人の日々

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT