ホンダ「CB650R/CBR650R」止まらない進化の理由 世界初搭載のHonda E-Clutch誕生の開発秘話

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CB650R/CBR650Rの開発者たち
CB650R/CBR650Rの開発者たち(写真:本田技研工業)

Honda E-Clutchを搭載する「CB650R/CBR650R」のグローバル規模での年間販売台数は3万台を超え、ユーザー層も年齢を問わずビギナーからベテラン、女性とじつに幅広いという。Honda E-ClutchをHonda二輪の中核モデルであるCB650R/CBR650Rに搭載することで世界のバイクライフを豊かにしたい、そういった想いから具現化させた技術であると、前出の坂本さんは力説する。

「CB650R/CBR650Rはステップアップを目指す方からダウンサイジングを考えるライダーまで、幅広いユーザーから支持されてCBシリーズの最量販モデルに成長しました。2024年モデルでは①魅せるデザイン、②体感できるパワーユニット、③充実した先進装備の3点にスポットをあてました」と語るのは本田技研工業でCB650R/CBR650Rの開発責任者を務める筒井則吉さんだ。

CB650R/CBR650R 3つのキーワード

CBR650Rのスタイリング。CBR650Rは、「マットバリスティックブラックメタリック」と「グランプリレッド」の2色を設定。標準車は、マットバリスティックブラックメタリックの1色展開となる
CBR650Rのスタイリング。CBR650Rは、「マットバリスティックブラックメタリック」と「グランプリレッド」の2色を設定。標準車は、マットバリスティックブラックメタリックの1色展開となる(写真:本田技研工業)

①魅せるデザインでは、普遍性と先進性といったネオスポーツカテゴリーが目指す姿をモチーフに、ライダーに過度な前傾姿勢を強いることなく、スタイリッシュでシャープなライディングフォルムを実現。具体的にフロントカウルでは、CBRならではの鋭い顔付きを強調するためヘッドライトデザインを変更し、ミドルカウルからリアにかけての統一感が図られた。

②体感できるパワーユニットでは、直列4気筒エンジンらしい吸気サウンドを実現しながら平成32年排出ガス規制をクリア。また、吸気側のバルブタイミングを変更して、中低域をトルクアップさせて高回転域へのシームレスな加速を実現した。

CB650Rのエンジン
CB650Rのエンジン(写真:本田技研工業)

車体では従来のスチール製ツインスパークフレームの基本構造は変えずに、シートレール後端の形状を変更して剛性バランスを高め450gの軽量化を実現。車体中央部から遠いシートレール後端の形状を変更したので運動性能の向上にも寄与している。足まわりではフロントサスペンションの圧縮側減衰力を強めて、2段目のバネレートを引き下げてバランスさせ、トータルで105gの軽量化を行って上質な乗り味にした。

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