北朝鮮の金正恩氏にはやはり息子がいないのか 韓国・文在寅前大統領の回顧録からみる家族構成
韓国の文在寅・前大統領が、在任当時の外交安保政策についての「回顧録」を発表して話題になっている。一番注目されたのは、2018年4月27日に板門店における最初の南北首脳会談での金正恩・朝鮮労働党委員長(当時)の非核化についての発言だった。
「娘の世代まで核を頭に乗せて生活させられない」
文在寅「回顧録」の2つの注目点
文在寅・前大統領の「回顧録」では、金正恩氏は板門店で「娘の世代まで核を頭に乗せて生活させられない。アメリカにうまく伝えてほしい」という非核化への思いを語り、文在寅・前大統領がこうした非核化に向けた前向きな発言を聞き、金正恩氏への信頼を寄せていったとされている。
実は、金正恩氏のこうした発言は韓国に対してだけではなかった。
金正恩氏と文在寅前大統領の4月27日の初の首脳会談に先立って、アメリカのポンペオ国務長官が2018年3月末から4月初めにかけて訪朝した。この時、ポンペオ国務長官は金正恩党委員長に「非核化する意向はあるのか」と尋ねた。
これに対し、金正恩党委員長は「ご存じのように、私は父親であり、夫だ。私には子どもたちがいる。私の子どもたちが生涯、核を抱えて生きていくのを望まない」と答えたと紹介した。
このエピソードを明らかにしたのはアメリカのアンドリュー・キム前中央情報局(CIA)コリア・ミッションセンター長だ。
ポンペオ国務長官とともに訪朝し、この様子を見守っていたアンドリュー・キム・センター長は、ハノイでの首脳会談を目前にした2019年2月22日に、アメリカ・スタンフォード大学アジア太平洋研究所で講演し、金正恩党委員長のこの発言を紹介した。
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