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柴咲コウ『蛇の道』で描く「答えのない生きざま」 驚くほど流暢なフランス語に対する絶賛の声

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「もし、このような状況に陥る可能性のある人々がいた場合、私たちはどう助けてあげればいいのか。この映画はその学びを提供し、そんな視点から描かれている作品に私は引かれるのです」

(C)2024 CINEFRANCE STUDIOS - KADOKAWA CORPORATION - TARANTULA

フランス語取得の裏側

誘拐や監禁、放水といった容赦のない行動を取る冷酷なキャラクター小夜子を演じたことで、これまでに見たことのない表情が刻まれた。

さらに、この役を演じるうえで最大の挑戦はフランス語での演技であり、そのために撮影の半年前から日本で準備を始めたという。

「最初はフランス人の子供や赤ちゃんが話すような基本的なレベルからのスタートでしたが、時間がないためセリフに集中し、要約したものも活用しました」

例えば、「je suis(ジュスィ)」=「私は〜です」という意味のフレーズを柴咲はその一つ一つの意味を理解するだけでなく、その響きを完璧に再現することに心血を注いだ。

フランス語の習得のために、撮影を含めて2カ月半フランスに滞在し、「役のように街に溶け込みたい」という思いから、ホテルではなくキッチン付きアパートでの生活を希望した。

母国語ではない言葉で役を演じるには、言葉をマスターしつつ表現の練習を重ねるしかなく、それが本番までに準備できるかが重要だったと語る。

(撮影:長田慶)

「お芝居という慣れているフィールドで、それがどうマッチするか、自分の中でどこまでできたらオッケーとするかの飽くなき追求になりかねなくて、『もっともっと』となってしまうこともあります。言葉の響きや言い回し、発音を考えつつも、小夜子という人物の中で違和感がないようにすることが目標でした」

撮影の日々を振り返り、柴咲は「まさにアスリートモードで、超全集中でした(笑)。そのこと以外には興味が湧きませんでした。例えば、ショッピングや観光、有名な店に行ってみたいといった誘惑にはまったく心を動かされませんでしたね」と語る。

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