岸博幸氏「高齢者の社会保険料」一律支援は限界だ 治療の費用で実感した事、インタビュー後編

財政は厳しいのに、手厚すぎて心配
――今回の治療では、けっこうなお金がかかったのではないでしょうか。
かかりましたね。正確な金額は覚えてないけれど。日本の社会保障はしっかりしているんだなって、病気になって改めて実感しました。
例えば高額療養費制度って、月の負担が一定額を超えたら、その分は社会保険料から補填される。僕の場合は1年間の治療費がトータルで4桁(1000万円)いってたから、それがなかったらたいへんだったと思う。
今も多量の薬を飲んでいるし、注射も打っているから、毎月70万~80万円はかかっている。それが20万円ぐらいですんでいるんだから、本当にいい制度だと思います。
やっぱり日本の社会保障制度はしっかり整備されていて、メリットが大きい。逆に言えば、メリットが大きすぎて大丈夫かな、とも思うよね。
高齢化が進んで病院には人がたくさん来るし、高額な治療が増えている。そうじゃなくても日本は財政が厳しいのに、こんなに手厚くて大丈夫なのかって、心配になりますね。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら