中国のレアメタルバブル崩壊が近づいている 「社会主義市場経済」に潜む「危ない構造」

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仮に国家の戦略的な発想からすれば、レアメタルは電子材料、機能性材料として正に軍需産業のアキレス腱であり、国家備蓄することは重要な意味を持つ。

だが、一般産業の面からすると、特定の国家が占有することで市場価格に操作性が起こり健全な市場を維持できなくなる側面もある。

国家規模で賭博をしているようなもの?

それゆえ、今回、FYMEに最も聞いてみたかった質問は「取引所としての社会的な責任をどう考えるのか?」「取引価格が投機や価格操作の対象となった時の取り扱いのルールはどうなのか?」の2点だった。

その答えは拍子抜けするほど簡単だった。社会的責任については「FYMEは決められたルールで運営されているので社会的責任を満たしている」。また投機や価格操作については「売手と買手が納得してルールに基づいて取引をするので問題はない」。実はもう一つ「コンプライアンスとインサイダー取引」についての質問をしたかったのだが、その回答も容易に予想できたので聞かなかった。

確かに、具体的な取引上のルールは、海外の主要取引所も参考にしており、一見合理的にできているように見える。だが繰り返すがレアメタルと言う特殊な商品を、ベースメタルと同じ扱いにするは無理がある。

例えば、インジウムの場合、事務委託保証金は20%である(商品によって多少違いがある)。20%の保証金を支払えば残額の80%はFYMEが融資してくれるという仕組みだ。

これは、買い手にとっては取引価格の2割だけで現物在庫が手に入るのだから値上がり期待のある場合も含め、大半はFYMEの融資で賄える。ただ貸出金利は年利で18%だから、値下がりでもすれば利払いと追証金を払わなければならない仕組みだ。

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