愛知県小牧「航空自衛隊の唐揚げ」で狙う町おこし 「甘辛スパイシー米粉空上げ」のレシピを提供

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自然派レストラン「シェ シュシュ」のオーナーシェフ、清水勝久さん(筆者撮影)

「店には『空自空上げ定食』以外でお米や味噌汁が付くメニューはないんです。お米を玄米から精米したり、味噌汁の出汁をとるために昆布を水に浸け込んだりと手間がかかるため、週に1回のペースでしか提供できないんです。店のFacebookページなどSNSで告知を行っています」(清水シェフ)

ふるさと納税の返礼品として商品化

小牧基地の空自空上げは、小牧市まで来なければ食べることができないのかというと、そうではない。小牧市のふるさと納税の返礼品として商品化を企画中で、その製造を手がけるのは「デリカ食品工業」。焼鳥や唐揚げなど鶏肉の加工を主とした食品加工会社だ。

「本年3月に開催された『小牧基地オープンベース』に出店し、空自空上げを100キロ(約600人分)用意したところ、午前中には売り切れました」と、営業部長の平山勝幸さん。

ここの空自空上げは、小牧基地のレシピを忠実に再現。甘辛ダレには愛知県碧南市産のたまり醤油とみりんを使用し、深いコクのある味わいに仕上げているのが特徴だ。ご飯はもちろんのこと、ビールやハイボールにもよく合う。

空自空上げ
ふるさと納税の返礼品として届く「空自空上げ」。電子レンジで温めた後、甘タレとゴマ、スパイスをかけて食べる(筆者撮影)

ふるさと納税では、1万2000円の寄付で返礼品として冷凍の空自空上げ500グラム(3〜4人分)が4パック届くという。また、これを機に市内小売店舗やEC販売による販路拡大を模索している。今後、空自空上げが多くの方に手軽に食べていただく機会が増えていきそうだ。

空自空上げは小牧市以外でも航空自衛隊の基地がある青森県むつ市や三沢市、北海道根室市、福岡県築上(ちくじょう)町などの飲食店でも食べることができる。もっとエリアが広がって、全国の航空自衛隊基地周辺の市町村で空自空上げを食べられるようになったら、名実ともに海自カレーやミリメシを超える名物になるだろう。

永谷 正樹 フードライター、フォトグラファー

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ながや まさき / Masaki Nagaya

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。

地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに記事と写真を提供。

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