「95年目の新勢力」が作る1900馬力のハイパーカー ピニンファリーナ「バッティスタ」が日本上陸

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いずれにしても、かつてフェラーリやランチアやアルファロメオなどに美しい車体を提供していたカロッツェリアの時代は、過去のものとなりつつある。

話をハイパーEV、バッティスタに戻そう。バッティスタは、モーターを1基ずつ4つの車輪にとりつけたインホイールモーターの全輪駆動。最高出力は1400kW(1900馬力)、最大トルクは2400Nm。120kWhの大容量バッテリーを使い、静止から時速100kmまでを1.86秒(!)で加速する。

最高速は時速350kmとされているが、「制御を変えれば400kmだって超えます」と、ピニンファリーナのイタリア人テストドライバーは言っていた。

コーナーリングはもちろん直線での加速の速さはこれまでに体験したことのないものだった(写真:Automobili Pininfarina)
コーナーリングはもちろん直線での加速の速さはこれまでに体験したことのないものだった(写真:Automobili Pininfarina)

シャシーとボディには、炭素繊維樹脂(カーボンファイバー)がふんだんに使われていて、軽量化が追求されている。注目は電子制御技術で、各輪のモーターがデファレンシャルギアの働きもするため、コーナリングは無理がなく、かつ速度が期待以上に速い。

ハイパーカーメーカー「リマック」の技術を採用

ドライブトレインとサスペンションシステムを含めたシャシーを手がけるのは、クロアチアのEVメーカー、リマック。パーツの多くは同社の「ネヴェーラ」というモデルと共用だ。それがトリノのピニンファリーナの工場に運ばれてファインチューニングされ、独自の内外装が艤装される。

車載コンピューターがドライバーのクセを学習するのも、バッティスタの特徴と説明された。

3つのデジタルディスプレイと小径のステアリングホイールが運転席に備わる(写真:Automobili Pininfarina)
3つのデジタルディスプレイと小径のステアリングホイールが運転席に備わる(写真:Automobili Pininfarina)

ハンドルを切る速度、アクセルを踏み込む速度やタイミング、それにブレーキングなどは、それらの学習を踏まえたうえで、サポート。ドライバーの能力の範囲内で、可能なかぎり(サーキットなどを)速く走れるように、すべてを制御する。

当然、自分の思いどおりに動いてくれる感覚なので、スピードに振り回されることもない。

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