「タリーズ」現地での豆生産の知られざる取り組み 世界30カ国以上と取引するスタバとの違いは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ちなみに商品名にあるセンフロとは、ペルー北部にある「センフロ農協」で、同国内から良質な豆が集まる。現地ではカフェも運営しているという。プロジェクト活動として負担をかけるので、タリーズは従来の原料調達費用に上乗せした金額を同農協に支払った。

「コーヒー豆は農作物なので、こちらの提案で収穫量が減ったり人件費がかさんだりします。先方に私たちの意見を反映してもらうことは難しいのです。そこで社内の上層部にもプロジェクトの意義を何度も伝え、会社全体の取り組みとして理解してもらいました」(渡邊氏)

アフリカ、中南米のコーヒー農園を訪ねて

今年4月、渡邊氏はコスタリカ、グアテマラ、タンザニアを訪れた。コーヒー農園があるのは人里離れた場所が多いので、産地訪問は快適な旅ではない。国際空港から小さな飛行機に乗り換えて地方空港に到着後、車で8時間かけて未舗装の道路を走る時もある。

現地関係者とのやりとりはタンザニアならスワヒリ語、中南米はスペイン語やポルトガル語だが、語学が堪能でなくてもコミュニケーションできるよう努力しているという。

そうして得た情報を社内向けのオンライン動画で従業員に告知し、対面で新商品の説明も行う。

タリーズ
2024年、タンザニアで産地の関係者とのやりとり(写真提供:タリーズコーヒージャパン)
タリーズ
2024年、コスタリカでカッピングの審査を行う渡邊氏(写真提供:タリーズコーヒージャパン)
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事