漁師めしで魅了、登録者80万人の異色YouTuber 17歳で飛び込んだ漁師の世界はしんどかった
高校を中退して実家に戻った。開業資金は400万円
――17歳で漁師を始め、今年で30歳を迎えました。そもそも、なぜ、この仕事に就いたのですか?
祖父や父が漁師だったこともあり、物心がついたときには自分もなろうと思っていた。子どもの頃、将来の夢に「漁師」と書いていたくらいで、他の選択肢はなかった。そうしたこともあって水産系の高校に進学したが、なじむことができずに中退し、半年間は実家の海苔養殖を手伝い、その後は一緒に建て網漁を始めるなど、徐々に経験を積んでいった。
ただ、20歳の頃に何か自分で始めたい、社長になりたいと思い、漁師を辞めて営業の仕事に就いたが、結局は肌に合わず、実家の手伝いに戻ったこともあった。23歳になり、それなりの経験を積んだので、中古の船を150万円で買ってサワラ漁などに取り組んだ。開業資金はもろもろで400万円はかかったが、貯金や融資などでまかなった。
YouTubeを始めたのは、25歳のときに「梧桐ゆずりは」さんという漁師YouTuberの動画を観たのがきっかけで、自分も挑戦したいと思った。動画はいきなりブレイクしたわけではなく、ひたすらクオリティを磨いたことで徐々に右肩上がりを続け、登録者数もようやく78万人を超えた。「動画で紹介していた魚を買ってみた」「さばいてみた」というコメントは当初からあり、その輪がどんどん広がっていったと実感している。
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