記憶力が落ちた大人の脳を抜群に働かせるコツ 視覚・聴覚・思考系の基礎体力をどう高めるか

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思考系脳番地は右脳と左脳で働きが異なり、右脳は感覚的に勢いで「やるぞ!」と燃えるタイプ。

左脳の思考系はそれを冷静に見て、理論的に「やるならしっかり手順を考えなさい」と注意を促すといったような関係にあります。

日頃、実行力が弱いと実感している人は、左脳の思考系が弱く、感覚で突っ走ってしまうところがあるのかもしれません。

右脳の思考系は、環境に大きく左右されるのが特徴です。よく言えば、気配りができる「社会脳」であるけれど、同時に、いつの間にか同調圧力を受け入れてしまうようになり、本来、自分が何をしたかったのかを見失ってしまうリスクをはらんでいます。

さらに、思考系と感情系は近くに位置するため、「こうしたら周りがどう思うか」といった社会性やモラルなどの価値基準でもファイアリングが起こります。特に、「社会的信用を失う」などの外的要因や、「模擬テストでD判定」など、現状が可視化されてそれに危機感を抱くと、思考系のスイッチが入ります。

また、他の脳番地からの影響を受けやすいのも特徴で、たとえば、視覚系が動かないと思考系もぼーっとしてしまいがちです。

目で見たもの、耳で聞いたもの、匂いや触り心地など五感でキャッチして感情が動いたものなど、思考系はそれぞれと連動してファイアリングが起こるので、あちこちに気が向いてしまいやすいところがあります。

体の痛み・不調は勉強の妨げになるので要注意

加えて、体に感じる痛みが思考系の大半をファイアリングさせてしまいます。

思考系は常に自分の体全体にも注意を向けていて、歯が痛い、腰が痛い、肩こりがつらい、頭痛がするなどの痛みがあると、痛さを感じ取ることで思考系の70%くらいが使われてしまい、他のことができなくなってしまいます。

自身のことだけでなく、離れて暮らす父親の体調が気になる、子どもがちゃんと塾に行ったかが気になるなど、目の前にいない人のことでも、気がかりなことがあれば思考系の多くが支配されてしまいます。

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