8年ぶり新作「サガ」万人受けしないけど面白い理由 特殊すぎるバトル、ざっくりとしたストーリー
このバトルが魅力にあふれている一方で、それ以外はあまり手がかかっていない。キャラクターは使いまわしが目立ち、ボス級モンスターですらしばしば色違いが登場するファミコンのような状況だ。
フィールドも書き割りのざっくりとしたグラフィックがメインだし、ストーリーそのものは悪くないもののかなり大雑把である。「サガ」シリーズをあまり知らない人からするとクソゲーに見えてもおかしくない。
ざっくりしたストーリーには私も驚いた。ロボットの歌姫編では「悪いやつを倒したあと歌姫が歌って終わった」という唐突すぎる展開で、余韻はおろかまともな展開すらまったくなかったからだ(ただし、やり込むとストーリーの補足は見られるようだ)。
にもかかわらず、なぜ『サガ エメラルド ビヨンド』を面白いといえるのか? それは、本作が「バトルによってプレーヤーごとの物語が描かれるRPG」だからである。
ラスボスを倒すのに大苦戦
筆者ははじめにロボットの歌姫を主人公に選んだのだが、そのラスボスは非常に強く何度も挑戦する必要があり、倒すのにおよそ5時間もかかった。
挑戦するもあっさりやられてしまうため、近くにいるほかの雑魚敵を倒して仲間を鍛え、装備を改善する。また挑戦してやられたとしても、敵が使うこの技はどんな効果があるのか、どう防げるのかを下調べする。これを繰り返し、かなり時間がかかってようやく撃破したのだ。
さらに、ラスボスを撃破したときの状況もドラマティックだった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら