スマホに触ろうにも触れない時間をつくるために、歩くのです。
私(川野)は毎晩、お寺で飼っている柴犬の「太郎」を散歩させながら、この時間をつくっています。
しばらく歩くと、不思議なことが起こります。スマホに向けて消費していた注意容量が温存されるため、それまで見落としていたものが目に飛び込んでくるようになるのです。
例えば、季節の草花や、街角にできた新しい飲食店。「あれ、こんなところにこんなものが」。
この感覚が、マインドフルネスで気づきのレベルがアップしているサインです。
繰り返しの動きを観察「ルンバ瞑想」
これは、知人が話してくれたことを瞑想に応用したものです。
「川野さん、ぼく失恋したんです」というのでひとしきり話をうかがうと、「その日は、部屋を掃除してくれるルンバを日がな一日、見て過ごしました」それで少しだけ、気分が楽になったというのです。
これはとてもいい「ずぼらな瞑想」だと思いました。
部屋につもったホコリだけでなく、自分の心に澱んでいる悲しみまで吸い込んできれいにしてくれる。
そんな見立てができるのではないかと感じたのです。
また、ルンバに限らず、こうした生活家電の多くは 「同じ動きを、単調に繰り返す」のが共通点です。
その様子を眺めるうちに瞑想状態に入る、というのは十分にありうる話です。
実際「うちの子は、何か悩みがあると、扇風機の羽根や天井のファンが回っている様子を何十分も眺めているんです」という話も、何人かのお母さんから聞いたことがあります。
心のモヤモヤを「止める」瞑想として、身近で働く機械が役立つかもしれません。
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