家事しながら「脳疲労」もとれる"意外なロボ家電" 「集中力がなくて、何も手につかない」の改善法

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スマホに触ろうにも触れない時間をつくるために、歩くのです。

私(川野)は毎晩、お寺で飼っている柴犬の「太郎」を散歩させながら、この時間をつくっています。

しばらく歩くと、不思議なことが起こります。スマホに向けて消費していた注意容量が温存されるため、それまで見落としていたものが目に飛び込んでくるようになるのです。

例えば、季節の草花や、街角にできた新しい飲食店。「あれ、こんなところにこんなものが」。

この感覚が、マインドフルネスで気づきのレベルがアップしているサインです。

繰り返しの動きを観察「ルンバ瞑想」

これは、知人が話してくれたことを瞑想に応用したものです。

「川野さん、ぼく失恋したんです」というのでひとしきり話をうかがうと、「その日は、部屋を掃除してくれるルンバを日がな一日、見て過ごしました」それで少しだけ、気分が楽になったというのです。

これはとてもいい「ずぼらな瞑想」だと思いました。

部屋につもったホコリだけでなく、自分の心に澱んでいる悲しみまで吸い込んできれいにしてくれる

そんな見立てができるのではないかと感じたのです。

また、ルンバに限らず、こうした生活家電の多くは 「同じ動きを、単調に繰り返す」のが共通点です。

その様子を眺めるうちに瞑想状態に入る、というのは十分にありうる話です。

実際「うちの子は、何か悩みがあると、扇風機の羽根や天井のファンが回っている様子を何十分も眺めているんです」という話も、何人かのお母さんから聞いたことがあります。

心のモヤモヤを「止める」瞑想として、身近で働く機械が役立つかもしれません。

掃除機を見るひつじ
単調な動きをし続ける家電を眺めると、瞑想状態になりやすい(イラスト:『「心の勢い」の作り方』より)
川野 泰周 臨済宗建長寺派林香寺住職/精神科・心療内科医

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かわの たいしゅう / Taishu Kawano

精神科医・心療内科医/臨済宗建長寺派林香寺住職。精神保健指定医・日本精神神経学会認定精神科専門医・日本医師会認定産業医。一般社団法人日本モメンタム協会理事。
1980年横浜市生まれ。2005年慶応義塾大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、慶応義塾大学病院精神神経科、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2014年末より横浜にある臨済宗建長寺派林香寺住職となる。
現在、寺務の傍ら都内及び横浜市内のクリニック等で精神科診療にあたっている。

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恩田 勲 JoyBizコンサルティング代表取締役社長/一般社団法人日本モメンタム協会理事

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おんだ いさお / Isao Onda

1957年生まれ。1982年日本大学法学部法律学科卒業。
卒業後国内最大手の民族系コンサルタント会社にて営業職を経て行動科学理論を基軸においた人材開発を主としたコンサルタントとして活動。2008年に実務を経験すべく大手機械商社の経営企画部門に転職した後、2009年JoyBizコンサルティング株式会社を設立し、組織開発を主としたコンサルティングを手掛ける。
現在はクライアント企業の経営陣を対象としたコンサルテーションや人材や組織を活性化させるオリジナルのプログラム開発を行っている。。

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