6月29日の株式市場はギリシャ債務問題を嫌気して日経平均株価は前週末比で596円も下落、2万0109円となった。
ギリシャが財政破綻に過ぎない状態から、金融危機、経済崩壊への道を自ら選んだことは、合理的に考えれば驚きである。
一方で、同国のチプラス政権の能力からすれば、それほど驚くべきことではなかったのかもしれない。いずれにせよ、ギリシャの債務問題が単なる歳出削減と増税では済まなくなったことは確実だ。
ユーロが下落する理由は、合理的には見当たらず
しかし、残念ながら、と言っては失礼ながら、ギリシャの今後は世界経済にはほとんど影響を与えない。
ギリシャがどうなろうと、世界の実体経済はもちろん、世界の金融システムは揺るぎようがない。ギリシャは、もはや小さいだけでなく、どんな事件を起こしても、自滅の道を早めるだけで、ギリシャ以外の銀行にはほとんど影響を与えない。
それにもかかわらず、ユーロが揺らいでいる。少なくとも、6月29日の月曜日の午後時点ではユーロは大きく下落している。これはなぜか。
なぜか、などというのは、なぜか?と反問される、いや、馬鹿じゃないかと攻撃されそうだが、実はユーロが下落する理由は、合理的には、ない。
なぜそういえるのか。
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