西岡:アイドルは、将来の夢ではなかったのですか。
山崎:アイドルに憧れがあったからアイドル活動をしていた、というわけではないんです。母が勝手にオーディションに出したところ、1次審査の合格通知が届き、「せっかくなので、社会経験のために」と思って2次審査に行ったんです。
西岡:とても素晴らしい考え方ですね。多くの親は、子どもに対して「将来の夢は何?」と聞いて、すぐに答えが返ってくることを望んでしまい、子どもが何も答えないと、「将来やりたいこと、なんで決まらないの!ちゃんと考えなさい!」と言ってしまう場合もあると思います。
職業の選択肢を知らない状態で、「これがやりたい!」と子どもに選ばせるのは難しいですよね。アイドルとして成功していた山崎さんですら、「まだ将来どうするかわからない」と考えているくらいなのですから。
やりたいことが見つからなくても気にしない
山崎:「やりたいことが見つかりません」とかよく言いますけれど、生まれて18〜19年くらいでやりたいことを明確に答えるなんて無茶な話なので、見つからくても気にしなくていいと思います。
実際に仕事をしてみないと、やりたいことはわからないものだと思います。そういう意味で、早くからアイドル活動の中でさまざまな大人と関わることができたのは、自分にとってプラスだったと思います。
西岡:アイドル活動をして、「自分は何をしたいのか」という問いと向き合った結果、大学受験を決められたということですね。そこから、アイドルと学業を両立して見事合格を手にしていらっしゃるわけですが、実際に進学された慶応義塾大学の環境情報学部は、第1志望だったのでしょうか。
山崎:実は、第1志望とか第2志望とか、決めていなかったんですよね。
西岡:決めていなかったんですか?
山崎:当たり前だと思いますが、「行きたい」と思ったところを志望したので、言ってしまえば、全部第1志望だったんですよね。模試で第1志望とか第2志望とか、書く欄がありましたが、あいうえお順で書いていました。
西岡:「偏差値」や「行きやすさ」で決められたわけではないんですね。確かに、志望するんだから、どの学校も「行きたいところ」なのは当たり前ですよね。漫画『ドラゴン桜』の中には、水平思考で大学は考えるべきである、というシーンがあります。
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