医師が指摘「悩みから解放されにくい人」3つの特徴 不安、イライラ…日々のストレスが認知症を生む

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固定してしまった考えが、いつまでもつきまとってしまう状態を「反芻思考」、通称「ぐるぐる思考」と呼びます。「もっとこうすればよかった」「どうしてあんなこと言ってしまったんだろう」などとネガティブに考えてしまうため、自分を責めたり落ち込んだりして気分が滅入ってしまいます。

反芻思考は、否定的な考えが絶えず浮かんでくることが多く、そのためさらなる別の症状を引き起こします。その代表的なものは「痛み」です。反芻思考を繰り返すことによって痛みを感じやすくなる傾向が示されています。

この痛みが止まってほしいということばかり考える、痛みが消えるかどうかいつも気にしてしまうなどの反芻思考を持つ人ほど、実際の客観的に測定した痛みの程度よりも疼痛の程度を強く感じてしまうことが示されています。いつも痛みのことを考えてしまうために、ストレスを解消することができず、うつ病などに発展する例も存在します。

繰り返し起こる否定的な反芻思考を止めることは難しいとされ、どのように治療すべきか、どのような治療が有効かが模索されています。反芻思考が原因で、日常生活が送れないような状態では、認知行動療法と呼ばれる、専門的なカウンセラーや医師による治療が行われます。しかし多くの方は心配な考えが繰り返し浮かんでくるものの、そこまでの程度ではないはずです。

ぼんやりすると反芻思考に陥りやすい 

人が生きているときの脳活動には3つのパターンが存在し、①何かに集中しているときの脳波、②何かに気づいたときの脳波、③何も考えていないときの脳波があります。そして、3つ目の特別何かに注意が向いておらずぼんやりとして雑念にふけっているような脳の活動を「デフォルトモード・ネットワーク」(DMN)と呼びます。

反芻思考をするタイミングは、特定のものに意識を集中していないデフォルトモード・ネットワークの状態の脳に起こります。特に批判される言葉を聞かされた後に起こる脳のデフォルトモード・ネットワークの活性化が、反芻思考との関連が強いことが示されています。反芻思考から抜け出るにはデフォルトモード・ネットワークの脳にアプローチすることがヒントになりそうです。

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