上司必読!若者のメンタル不調を防ぐ目標設定 「どうしたらいいか、わからない」を解決する技

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そこで今回は、なぜ若者はメンタル不調に陥るのか? 上司の指導――特に目標設定に焦点を合わせて解説していこう。最後には目標設定に関するワンポイントアドバイスも紹介する。若者の指導や教育に悩んでいる多くの経営者、マネジャーはぜひ最後まで読んでもらいたい。

メンタル不調を起こす「目標設定」3つの理由

昨今「メンタル不調」を訴える若者が増えている。実際に多くの経営者から、このような話をよく聞く。

「プレッシャーをかけないよう、あえて目標を言い渡していない」

「丁寧に指導したつもりだ。にもかかわらず会社に来なくなってしまった」

経営者やマネジャーの言い分だけを聞いているのではない。私どもは現場に入って支援をするので、そのやり取りも実際に目にしている。比べていいかどうかわからないが、昭和の時代などと比べれば、ずいぶんと良くなっていると感じる。だからこそ

「私たちだって努力している」

「これ以上どうしたらいいのか、われわれのほうがメンタル不調になりそうだ」

と言うマネジャーたちの嘆きも理解できる。では、何が問題なのか? マネジャーがコントロール可能な範囲で意識すべきポイントは、1つだけだ。

「どうしたらいいか、わからない」

この一点である。若者たちは真面目に仕事をしようと思っている。何とかしたい、成果を出したい。そう強く思っているのだ。それなのに、どうしたらいいか、わからないのだ。

「考えてもわからない」

「考え方そのものがわからない」

と悩んでしまう。できないことへ自己肯定感の低下、周りへのうしろめたさからくる孤立感の高まりによって、若者たちの心が折れるのだ。その理由はどこにあるのか。私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。目標設定の視点で考えたい。理由は以下の3つである。

(1)目標がない
(2)目標が曖昧
(3)目標が高すぎる

まず(1)について解説する。

「え? 目標がない?」

と驚く人がいるかもしれないが、最近はとても増えている。上司が「過度のプレッシャーを与えたくない」と思うからだ。

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