上司必読!若者のメンタル不調を防ぐ目標設定 「どうしたらいいか、わからない」を解決する技
指標を低くする意外な手法
次に(2)の「指標を低くする」についてだ。
「8日間で100人だから、毎日15人に電話する。そのうち1~2人集客できればいい」
このように考えたとき、「毎日15人に電話する」は可能だが、「毎日1~2人を集客する」が可能かどうか。経験がある上司なら判断がつくだろう。
「毎日コンスタントに1~2人を集客するのは、ちょっとハードルが高いか」
そう判断したら「毎日15人に電話する」を「毎日30人に電話する」に修正するのだ。ハードルが高いからといって「毎日1~2人を集客する」から「2日で1~2人を集客する」としてはならない。
目標を下げてしまえば、部下の成長意欲は落ちてしまう。テストで「80点」を目指している生徒に「60点にしよう」と言っているようなものだ。だから、そこまでの努力の指標を落としてやるのだ。このケースでいえば、集客のコンバージョン率を低くすればいい。
「15人に電話して1~2人の集客」より「30人に電話して1~2人の集客」のほうが半分のコンバージョン率で済む。プロ野球で表現するなら、
「打率3割ではなく、打率1割5分で」とするのだ(※もちろん、毎日30人に電話することが物理的に可能であることが条件だ)。
絶対達成に不可欠な「小さな達成体験」
最後に(3)について。「小さな達成体験」だ。私がクライアント企業を支援するとき、最も重要視している要素でもある。
私は20年近く「絶対達成」をコンセプトに企業を支援してきた。
「絶対達成」というフレーズを聞くと、「厳しい」「怖い」というイメージを持つ人が多い。しかし、目標設定を間違えなければ「絶対達成」は難しくない。それどころか達成感を覚えられ、やりがいを感じたり、仕事そのものが楽しくなるものだ。
名著『7つの習慣』にも書かれてあるとおり、「終わりを思い描くことから始める」という習慣は本当に重要だ。イメージができない目標は、達成しようという意欲も落とす。
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