打倒アクセンチュア!伊藤忠×ボスコンの新戦略 悲願の戦略コンサルと合弁「ピースがそろった」

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「彼らは戦略コンサルの最上流から入ってくるので、気づいたときには案件を取られてしまっていた。今後はいままで手が出せなかったお客さんのニーズにも対応できる」と堀内氏は力を込める。

伊藤忠にとって、喉から手が出るほど欲しかった戦略コンサルのパートナーに、世界屈指のコンサルティングファームであるBCGを得た意味は大きい。川上から川下まで提供できるサービスがつながり、新たな受注を獲得できる。

伊藤忠はデジタル事業全体の底上げで、現在400億~500億円規模の同事業の純利益を3~5年で1000億円規模に倍増させることを目指す。

「戦略コンサルからCTCのシステム構築などのグループビジネスにおのずとつながっていく。I&Bに出向したグループ社員が会社に戻って、吸収したノウハウを顧客提案に生かすこともできる。グループ企業の営業力強化にもつながる」と堀内氏は話す。

BCGにとっても「実業」のメリット

一方、BCGにとって、I&Bは国内で初、世界でも珍しい他社との合弁事業になる。

「伊藤忠とは10年間、コンサルと顧客の関係だったが、われわれコンサルは実業をやりたいという思いがつねにあった。新たなパートナーシップに踏み出す意義は大きい」。BCGの桜井一正マネージングディレクターはそう語る。

顧客はコンサルに戦略策定だけではなく「実践」を求める傾向にあるが、「業界を見渡しても、通常のコンサル業務の延長でうまくいっている事例は少ない」(桜井氏)。I&Bは、BCGにとって「実行能力」を示す有効な手段になるというわけだ。

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