「絶対にかなわない」上司が持つ"3つの技術" モンスター級にデキる人たちの共通点
仕事への貪欲な姿勢、社内外に縦横無尽に張り巡らされた情報網、吸い込まれるような人間力によって、今の地位をつかんだことが、普段の仕事ぶりから垣間見れるからです。
そして部下に対するレベルの高い要求は、「自分が圧倒的な結果を出しているから」こそ、同様に求めるものでした。日々、自分自身と戦い、つねに自分を進化させるべく新しい挑戦を続けるボスの姿勢は、部下にも伝わるものです。
部下たちも、それがわかっているからこそ、従うしかないのです。そんなボスの下で働く部下たちは、彼の振る舞いを「不服」には思わず、苦笑いしながらも「納得」しているのが面白いところです。
部下の仕事の質を高める雰囲気づくり
「ドアはいつでも開けておくように。そして誰でも入って話をしに来るように言ってくれ」
このセリフは、多くの「できる」エグゼクティブが秘書に言う言葉です。彼らは、自分たちが若い頃に、上司のオフィス(部屋)がいかに聖域のようで入りにくかったかを覚えていて、自身はどのレベルの部下とも交流を図れるように、普段から気をつけている米国人ボスもそのひとりでした。
彼は、立っているだけで威圧感があり、あまり感情を表に出さないその風貌から、ともすると近づき難い印象を与えていました。けれども、心の内ではつねに部下のことを考え、どんな若手のスタッフでも自分と話ができるように、「自分の部屋のドアは、必要なとき以外には開けておくように」と秘書に指示していたのです。
最初の頃こそ、「自分たちを油断させておいて、本性を出すのを待ち構えているのでは」とハニートラップではないかと半信半疑だった部下たちも、それが嘘偽りのない彼のスタンスだと気づくと、勇気を出してボスに話し始めるようになります。そうするうちに、部下たちからのボスへの親近感や思いが増し、目に見えない強い絆ができ上がっていきました。
また、ボスは分刻みのスケジュールで、自分の自由時間が限られていましたが、その合間の会議への移動中やトイレに行く通りすがりでも、部下に声を掛けていました。
そうした普段からの細やかな心配りによって、部下は毎日「仕事をやらされている」と思うのではなく、ボスとともに「同じ目標に向かって仕事をしている」という意識が植え付けられていくのです。そんなボスの下で仕事をしている部下の立ち話を耳にしたことがあります。