小2の壁?働く母が悶絶する「夏休み」問題 共働きの罪悪感がマックスに…!

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そして、そうこうしているうちにあっという間に長期休暇も終わってしまいます。もっと言うと、逆に、どこかに罪悪感があるからこそ、何かイベントを企画してあげられて、毎日毎日をおうちで過ごすよりも楽しい思い出も作ってあげられるのかもしれませんよ。

うちの娘はごくごく普通だけれど、お友達を見ていると、同じように学童に3年間通った子で、スポーツや勉強で驚きの成績を残している子たちもいっぱいいます。親がつきっきりだから、子どもが高い成果を出せるとは限りません。つきっきりだから何かの賞が取れるんだとしたら、それって親の作品、成果でしょう?

小さな子離れ・親離れの第一歩

専業主婦のお宅と、子どもと過ごす時間の量を比較して、量と質は正比例だと考えてしまったら、働く母なんて存在できなくなってしまう。今のあなたの思考でいくと、あなたが専業ママになったとしても、「つきっきりで見ていたのに……」と考えて、自分も子どもも責めてしまうのでは? それは、あまり建設的な考え方ではないような気がします。

罪悪感があることは理解できますが、つきっきりじゃないからこその過ごし方、その時間の充実や共有を考えるようにしましょうよ。

小1の壁は実際にあります。私の経験から言うと、長期休暇については小2の壁もあります。学童が終わる小4からはまるまる一日フリーの長期休暇をどう過ごさせるか、という壁も立ちはだかります。次から次に悩ましさは出てきますが、その時は大変だと思っていても、「保育園時代は良かったな」と思うように、高学年母にとっては学童保育も「天国時代」。

中学生母になれば、「小学校時代は幸せだったなぁ」と思う可能性も大だと思います。いちいち仕事を辞めていたらキリがない。子どもはあっという間に、ひとりで歩きはじめます。

心配も多い世の中ですから、きちんと見守ることやセーフティネットを作ることは大事だと思うけれど、小さな子離れ・親離れの第一歩と思って、子どもと一緒に長期休暇の計画を立ててみてはどうでしょう? あなたにとってもお子さんにとっても、素晴らしい夏休みになりますように!

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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