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トップ10には1社だけ「日の丸半導体」残念な現在地 日本経済の「失われた30年」と重なる凋落の軌跡

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  • 菊地 正典 半導体エネルギー研究所顧問
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2011年には、日本メーカーはとうとう2社にまで減少する憂き目に遭いました。5位に入ったルネサスとは、三菱電機と日立とNECから分社化統合した半導体会社のことです。

メモリのメーカーであるSKハイニックス(韓国)とマイクロン、ファブレス企業のクアルコムとブロードコムの躍進と、アメリカ・韓国勢のランクインが目立ちます。

ついに「トップ10」に入る日本企業は1社だけ

2019年になると日本のルネサスはトップ10にさえ入れず、日本企業はキオクシア1社になってしまいました。

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なお、キオクシアは東芝の半導体メモリ事業(NAND型フラッシュが中軸)を分社化した企業で、NXPセミコンダクターズはフィリップス(オランダ)から独立した企業です。上位陣の顔ぶれを見ると、メモリのメーカーが多いこともわかります。

2021年になると、日本メーカーはキオクシアが最下位でかろうじて残っています。

サムスンがインテルを抜いて1位になり、以降インテルとサムスンのトップ争いが続くと見られていましたが、2023年の通期(2024年2月発表)ではエヌビディアが半導体売上のトップに躍り出たという報もあり、しばらくは激しい争いが続きそうです。

以上見てきたように、1986年には世界半導体市場のトップ10のうち6社(しかもトップ3を独占)を占めていた日本メーカーは、35年を経過する間にわずか1社(それも最下位)という凋落ぶりで、日本経済の失われた35年を絵に描いたような光景です。

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