「地位も名誉も失っても」ギャンブル依存症の怖さ 「意志の問題」ではなく「病気」という認識を持つ

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「でも、ギャンブル依存症に本人の性格は関係ありません。これまでに自分も含めて多くのギャンブル依存症者を見てきましたが、公務員、医師、社長、真面目な人、不真面目な人……と、千差万別です。営業に行くふりをして、パチンコにはまっていたという銀行員の例もあります。このように、ギャンブル依存症は誰もがかかる可能性のある病気なのです」(田中さん)

そもそも依存症とは何か。

依存症の治療を行う「国立病院機構久里浜医療センター」(神奈川県横須賀市)のホームページには、ギャンブル依存症について「その人の人生に大きな損害が生じるにも関わらず、ギャンブルを続けたいという衝動が抑えられない病態」と記載されている。

世界保健機関(WHO)も、ギャンブル依存症(病的賭博)を「精神障害」と認定している。

ギャンブル依存症の5つの特徴

日本のギャンブルには、競馬や競輪、競艇、オートレースの公営ギャンブル、ロト、宝くじ、totoの公営くじ、パチンコやスロットの遊技などがある。株式取引やFX、外国為替証拠金取引も、歯止めがきかなくなり、金銭的な問題を抱えるようになれば、ギャンブル依存症と見なされる。

ギャンブル依存症の特徴は、

▽興奮を求めて掛け金が増えていく

▽やめようとしてもうまくいかない

▽ギャンブルをしないと落ち着かない

▽負けたお金をギャンブルで取り返そうとする

▽ギャンブルのことで嘘をついたり借金したりする

──など。

結果的に借金が膨らんで、窃盗や詐欺、横領行為に手を染めたり、自殺など深刻な事態に陥ったりすることもある。この「犯罪」と「自殺」こそがギャンブル依存症で一番気を付けなければならない部分になる。

「考える会」と国立精神・神経医療研究センターなどが開発した簡易スクリーニングテストでは、1年以内にギャンブルをした経験があり、次のような症状のうち該当するものが2つ以上あれば、ギャンブル依存症の可能性が高い、とされている。

ギャンブル依存症

(※外部配信先では表を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

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