高齢者に多い「ナトリウム欠乏型」の熱中症。在宅医療の医師に聞く適切な予防策

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高齢者に多い「ナトリウム欠乏型」の熱中症。在宅医療の医師に聞く適切な予防策

総務省消防庁によれば、6月に熱中症で救急搬送された人の数は前年同月比3倍以上の6980人に達した(昨年6月は2276人)。

6月下旬の平均気温は、東日本、西日本とも統計を取り始めた1961年以降、最も高い値を更新。気温の上昇と歩調を合わせる形で、医療機関に運ばれる患者の数も急増している。搬送された人のうちで65歳以上の高齢者は5割超を占めており、入院が必要となる中等症以上の割合は4割超。死亡者は14人に上った。

�瀬義昌医師(たかせクリニック院長、下写真)は、東京・大田区にある在宅医療専門の診療所で主に高齢者への診療に従事している。「こまめな水分補給を、というだけの呼びかけでは高齢者の重症化は防げない」と指摘する�瀬医師に、高齢者の熱中症対策での留意点について聞いた。

--熱中症予防では、「暑さを避け、こまめに水分を補給することが必要」(消防庁)とされています。

この説明は十分ではない。マスコミ報道の多くも、この範囲の説明にとどまっている。熱中症の原因となる脱水症状には、「水分欠乏型」の脱水と「ナトリウム欠乏型」の脱水の2つのタイプがある。高齢者で多い後者のナトリウム欠乏型脱水では、のどや唇の渇きが見られないため、脱水症状を見過ごしてしまう可能性が高い。

特に認知症の人は脱水症状を起こしていること自体に気がつかず、周囲の人も「水を飲んでいるから大丈夫」と思いがちだ。ただ、ナトリウム欠乏型の脱水の場合は、水分をたくさん摂りすぎることがかえって脱水症状の悪化を招く。

--高齢者の熱中症を防ぐにはどのような手だてが必要ですか。

まず何よりも、重症化する前に適切な対処をする必要がある。熱中症の重症度�度(軽症)では、めまいや立ちくらみ、筋肉のこむら返りがある。�度(中等症)になると、頭痛や吐き気、倦怠感が見られる。そして�度(重症)では、脳神経症状(意識の消失、けいれん、せん妄状態)や高熱が起こり、生命の危機につながる。

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