高齢者に多い「ナトリウム欠乏型」の熱中症。在宅医療の医師に聞く適切な予防策


 軽症であれば、涼しいところで安静にしたうえ経口補水液を飲むことにより快方に向かう。経口補水液には、失われた水分や塩分(電解質)などをバランスよく補給する作用があるためだ。中等症以上になった場合は、医療機関で点滴を受ける必要が出てくる。

市販されている経口補水液としては、大塚製薬工場の「オーエスワン」が代表的。スポーツドリンクよりも糖分が少なく、塩分と糖分がバランスよく配合されている。水、塩、砂糖にトマトジュースを加えて自分で作ることもできる。また、普段からしじみ汁や梅昆布茶(食べ物であればおかゆに梅干し)などの、のどごしのよい飲み物の利用も薦められる。糖分が多いスポーツドリンクの場合、水分や塩分の吸収が遅くなってしまう。

--介護する人はどのような点に気をつけるべきでしょうか。

高齢者は、夏場は食事の量が減ってしまいがちだ。それが原因でナトリウム欠乏型脱水になりやすい。食欲不振を見逃さないことが大事だ。一人暮らしの高齢者の場合、脱水症状に気づかないことが多いため、家族やヘルパーが普段から経口補水液を用意しておくとよい。

--重症化しないうち対処することが必要ですね。

救急搬送が必要になった場合でも、すぐに受入先の病院が見つかるとは限らない。せん妄による意識障害が進んだ場合、ベッドの上で立ち上がったり、点滴を自分で抜いたり、大声で叫んだりして入院の継続が困難になる。家族や看護・介護者にとっての負担も重くなる。熱中症は重症化する前の適切な対処が重要だ。

(岡田 広行=東洋経済オンライン)

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