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東京に「フォーミュラE」は本当に必要なのか? 「おもしろかった」で終わらせない議論を

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モーターはマシンの前後にあるが、駆動用は後輪のみ。前輪モーターは、減速時のエネルギー回生専用となる。タイヤは、韓国ハンコックのみが供給する。

会場に展示されていたABB社製の充電器(筆者撮影)

レース中にモーター制御などのセッティングを変更することができるのも特徴だ。ただし、通信機能を使ってチームがOTA(Over The Air)で行うことは禁止されており、ピットで車両の走行状況を見ながら、エンジニアがドライバーにセッティング変更を無線で伝え、ドライバー自身がステアリングの各種スイッチを手動で変更する。

こうした最新の各種規定については、レース開催初日に日産が自社ピットで報道陣向けに実施した技術説明の際に確認した。

F1とは違う「対決方式」の予選

話を本稿冒頭の「意外におもしろかった」という部分に戻そう。「懐疑的」という見方については、その多くがF1を筆頭とする一般的なモータースポーツとの比較によるものだ。中でも、音の問題が大きい。

モータースポーツでは、エキゾーストノートと呼ばれる排気音も人の気持ちを高揚させる醍醐味のひとつであったが、BEVのフォーミュラEにエンジン音や排気音はない。比較的音量レベルが低い高周波のモーター音がするだけで、コーナーでのタイヤのスキール音も、さほど目立たない。

エンジン音がなく静かなことも市街地レースに向いていると言える(写真:Formula E)

そうした静かな空間の中でマシンの挙動を見ていると、路面のギャップを通過する際、マシン全体がガタガタと響いていることがわかる。F1など、既存のモータースポーツに慣れ親しんだ人にとっては、レース現場で「無機質さ」を感じるかもしれない。

レース規定でも、F1とは違いがある。F1の予選は、予選中のラップタイムで競われるが、フォーミュラEの予選は、準々決勝・準決勝・決勝と対決して勝ち上がっていく方式で、見応えがある。

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【決勝を左右する「アタックモード」の存在】

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