それが、直近ではBEVなど環境関連ビジネスに対する投資(ESG投資)バブルに陰りが見え始めたことや、BEVシフトに積極的だった中国経済の減速、そしてアーリーアダプターと呼ばれる初期需要が欧米で一巡したことなどにより、グローバルでBEV市場が「踊り場にある」と投資家やメディアが表現するようになっている。
フォーミュラE運営企業も、持続的な成長に向けて「今が正念場」であることは間違いない。
室内でゆったり観戦できる心地良さ
今回の東京E-Prixは、開催初日の3月29日、午前7時半に現場入り。午前中は横なぐりの雨が振る中、最終準備が進む各チームの様子を視察した。
そして、コースの各所を実際に足を運んで確認。1周2.582kmと、鈴鹿サーキットの半分以下の短さだが、コーナーは18あるテクニカルなレイアウトだ。
メインストレートは、東京ビッグサイト東館に隣接する駐車場で、そこから「ゆりかもめ」が上空を通過する一般公道に出て戻って来る。
途中、路面のギャップが大きくマシン全体が完全にジャンプしてしたり、公道と駐車場の境にある段差で大きくマシンが跳ねたりと、チームやドライバーからは「かなりバンピー(路面が粗く跳ねる)」という声があがった。
それでも、各チームは主催者から事前に得たコースに関するデータから作成した、デジタルツイン(デジタル再現)によって十分なシミュレーションを行っており、開催初日と翌日の予選・決勝まででプラクティスは合計1時間ほどしかなかったものの、的確にマシンセッティングを進めることができていたようだ。
観戦スタンドは東京ビッグサイト東館の隣接駐車場サイドに集中しており、コース全体を見わたすことができないのは、市街地コースなので致し方ない。観客は、会場内のモニターでレースの動向を探る。
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