目に余る「エイハラ」ベテラン差別する3つの元凶 「年齢」よりも見るべきメンバー選びの判断軸
次に常連のスペイン人がやってきて、その人には窓際のいい席に誘導した。これは「ひいき」といっていい。
このように、ある属性で分けることを区別。分けたうえで、いっぽうを不当に扱うことを差別と呼ぶ。ひいきは特定の誰かに肩入れすること、特別扱いすることだ。
したがってエイハラは、若いから、高齢だからとレッテルを貼り、それを理由にして非難したり、本人が希望する仕事をさせなかったりすることだ。区別やひいきではないことは、必ず押さえておこう。
ベテラン社員たちが非難したプロジェクトとは?
「君はまだ若いんだから、この件に関しては黙っていなさい」
「50歳過ぎのあなたには、こういうITツールは使えないでしょう」
このような発言はダメに決まっている。不適切かどうかは、説明する必要はない。いっぽう、中堅商社の社長(40歳)の件はどうだったか。
この社長は38歳で社長に就任してから、積極的に若手を重用してきた。その姿勢が、
「エイハラではないか」
と言われるゆえんとなっている。とくに、ベテラン社員たちを怒らせたのが社長が中心となって進めた「やる気向上プロジェクト」だ。
このプロジェクトには社長の他、20代前半の社員10人でメンバーを構成した。そしてこのプロジェクトで決まった施策を、どんどんと形に変えていったのだ。仲のいいスタートアップの経営者が成功させた取り組みを真似した。
ところが、このプロジェクトは大失敗に終わった。社長も失敗を認めている。その理由は、
(2)経験不足
(3)知識不足
この3つであったと私は分析している。
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