罹患者数でわかる「乳がん」の都道府県ランキング 3月22日公表、最新版「全国がん登録」データから

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がんは年齢が高いほどかかりやすいため、高齢者が多い地域ほどがん患者は増える。今回紹介するランキングでは、そうした地域差を排除した年齢調整罹患率(人口10万人対)を用いているため、地方や都市部など年齢構成の異なる地域でも、正しく比較できる。

がんり患者数ランキング

ランキングを見ると、熊本県沖縄県で高く東京都青森県北海道がほぼ同率で続き長崎県や福岡県など九州地方も多い。

乳がんが増加する背景とは?

乳がんが増加する背景にはまず、高脂肪・高タンパク質の欧米型食生活への移行があるとされている。

長寿県で知られた沖縄県をはじめ、一部の九州地方でも伝統的な食習慣が変化し、欧米型の食生活が取り入れられたことで、女性の肥満が極端になり、閉経後の乳がんの罹患率の上昇につながった可能性がある。

東京都など、都市部で罹患率が高い理由についてはどうだろうか。

国立がん研究センターがん対策研究所の松田智大さんは、「女性の社会進出が進み、出生率の低い都市部では、出産や授乳の経験が少ない女性が多く、これが罹患率を高めているのでは」と分析する。

妊娠・出産の減少で、女性ホルモンの1つであるエストロゲン(卵胞ホルモン)に曝される期間が長くなっている。エストロゲンは乳がんの発生や増殖に深く関わるため、その影響を受けている可能性が高いという。

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