日本人の「賃金上昇に限界」がある超基本的な理由 日本全体で考えると「やるべきこと」はただ1つ
一方、隣村のアメリカではイノベーションが起きて、iPhoneやGoogleが作られ、実質賃金も上昇した。
そして、日本はアメリカから新しい製品やサービスを輸入するようになった。生活は便利になったが、使ったお金は外に流れていくので自分たちの賃金には反映されない。これもまた、実質賃金が下がっている理由でもある。
少子化が引き起こす賃金上昇
春闘で大きく賃上げが行われたが、これには少子化の影響もある。応募者が減っているため、給料を上げないと新入社員を採用できなくなっているそうだ。
先ほどの村の例とは異なり、実際の社会では10人の生活を5人くらいの働く世代が支えている。今後、少子化が進んで働く人の割合が4人に減れば、結果的に賃金をあげることは可能になる。3000円の売り上げを5人で分ければ1人600円だが、4人で分ければ750円になるからだ。
しかし、それを実現するためには、AIなども活用して少ない人数で社会を回せるようにならないといけない。
『きみのお金は誰のため』にも、こんな話を書いた。
経済成長の本質は、不要な仕事を減らし、新しい価値を創造することにある。
新NISAも始まって投資熱が高まっている。より多くの視線が企業の活動にフォーカスされれば、イノベーションが起こりやすくなる可能性はある。
それと同時に、社会全体にも視線を向けて、持続可能な成長や公平な富の分配についても考える必要がありそうだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら