メディアでよく発表される商品売り上げランキングは、「POSデータ」という、スーパーなどの小売店の販売データから作られていることが多いですが、コンビニはPOSデータを基本的には開示していません。
そのため、コンビニで実際に売れている商品のデータは非常に貴重です。
本稿のランキングで使用した「IDレシートデータ」は、生活者が購入した際のレシートをもとにしているため、コンビニでの購買情報が得られています(IDレシートデータについてはhttps://receiptreward.jp/solution/を参照)。
データは、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社に加え、その他のコンビニチェーンも含んでいますが、上位はセブンが独占。独り勝ち状態であることが読み取れます。
「金の○○」シリーズが人気
商品について見てみましょう。
1位の「金のマルゲリータ」は中目黒のピザ専門店「Pizzeria e Trattoria da ISA」の山本シェフが監修した、筆者もお気に入りの商品です。近年、専門店のお取り寄せ冷凍ピザは1枚1000円を超える価格帯が多いので、この500円台の価格で、高クオリティの本格的なピザを味わえる点が人気となっています。
2位は、高いニーズを誇る「ロックアイス」。コロナ禍以降、家でお酒を飲む方が増えたこともあり、依然需要があります。
3位の「たこ焼」はふわっとした食感で、関西風のだしが利いています。
4位の「金のボロネーゼ」は、「金の◯◯」でおなじみのセブンプレミアムゴールドの商品で、レストランのような本格的なパスタ料理が、トレー入りで電子レンジ調理で簡単に食べられます。
5位の「EASE UP」は、イトーヨーカドーが2018年より展開するオリジナル冷食シリーズ。2023年にセブンとの共同開発で新商品を発売し、セブンでも販売されるようになった今後注目のシリーズです。こちらも電子レンジ対応で、さらにトレー入りでお皿いらずで食べることができ、これもコンビニで売れるポイントの1つです。
冷凍食品の最も大きい販売チャネルはスーパーマーケットですが、平均単価が安く、200~300円台のものが主流です。
反面、コンビニは600円弱の商品が1位、その他400円台の商品も上位に入り、新商品もこの価格帯が増えています。そのため、コンビニ冷食は価格が高めでも売れていることがわかります。
また、高くてもおいしいもの、トレー入り&レンジアップ商品など、調理や片付けのラクなものが上位にランクインしています。
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