「数字を追い求める人」が幸せになれない根深い訳 「不安」の価値を知れば今より「自由」になれる

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彼はこう言います。

「新しい職場でうまくやっていけるか心配だ。上司や同僚はいい人だろうか。そもそも少し自分を盛り気味でアピールしてしまった気がする。『思ったよりもできない奴だ』と思われるんじゃないだろうか」

そんなことを考えると、毎日眠れないのだそうです。

就職が決まれば地獄から天国へ華麗なる転生を果たすはずの彼でしたが、そうはいかなかったようです。

彼の幸せはどこにあるのでしょうか。

結果や目標にとらわれると幸せになれない

彼は求職活動中「これがうまくいったら苦しさが終わる」という未来への期待ばかりを見続けて「いま、この瞬間」を見ていませんでした。

求職活動中、彼にはさまざまな出来事があったはずです。

うまく履歴書が書けたり、尊敬できそうな人に出会ったり、思わぬ親切や、アドバイスをもらったり、そうした嬉しさや喜びを感じていたはずです。

もちろん、つらいこともあったでしょう。

履歴書の写真が変だったり、圧迫面接を受けたり、なにより不採用通知をもらえば、自分を否定されたような気分にもなったでしょう。

だからといって「求職活動中に嬉しさや喜びはない」と言ってしまうのは、不公平というものです。

彼の求職活動は、つらくとも、不幸ではなく、幸せな人生の一場面ではあったはずなのです。

Fにとって求職活動は、いわば人生の冒険です。

冒険なら、うんと楽しむべきです。

冒険を得られたことは幸運ですし、幸福といえるはずです。

「いま」にフォーカスすることで、私たちは「達成すべき目標」に固執するのではなく、「生きる過程」そのものを楽しむことができます。

私たちの人生は小さな喜びにあふれています。

それに気づけた人の人生は、間違いなく「幸せな人生」です。

要は、結果と目標にとらわれすぎず、日々の生活の中で、小さな喜びに目を向ける姿勢が必要です。

このような姿勢を持つことで、私たちは一つひとつの瞬間を大切に生き、幸せを感じられるようになるのです。

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