「これでいいのか」現場の警告を逃さない「声かけ」 情報を引き出す適切な言葉遣いを用意しておく

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 最新
拡大
縮小

では、現場からの呼びかけに対応する答え方の例を紹介しよう。

◆「早すぎると感じているようだな。君の考えを聞かせてくれ

◆「みんなを集めて決定事項をもう一度見直そう

◆「サプライヤーを見直す必要があるかもしれないな。実績値を示す数字はどれだ?

◆「ここで待機して様子を見よう。みんなはどう思う?

◆「よくわからないって顔だね。何が気になったか教えてくれる?

◆「何が引っかかるか教えてくれないか

中断のタイミングを事前に決めるのも有効

ここで、中断の必要性に気づいて呼びかける責任が、チームのメンバーからリーダーに移っていることに気づかれただろうか。

米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方
『米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

では、リーダーが中断の必要性に気づかなかったときはどうなるだろうか? 

大丈夫。策はもうひとつある。

人は赤ワークに夢中になる傾向があるので、次の中断のタイミングを事前に決めておくことが予防策となる。

たとえば、「45分のタイマーをセットして休憩を忘れないようにする」という単純なことでもいいし、もっと正式に、プロジェクトを中断する日を2週間おきに設定してもいい。

戦略の再検討を年に一度行う、という具合に、頻度を抑えて中断の機会を組み込むのもひとつの手だ。

L デビッド マルケ 米海軍攻撃型原子力潜水艦「サンタフェ」元艦長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

るいす でびっど まるけ / Louis David Marquet

全米屈指のエリート校である海軍兵学校をトップで卒業し、1999年から2001年まで米海軍の攻撃型原子力潜水艦「サンタフェ」の艦長を務める。海軍内で最低の評価を受けていた「サンタフェ」をたった1年で最高評価の艦に生まれ変わらせ、そのリーダーシップは、ロングセラー『7つの習慣』の著者であるコヴィー博士の激賞を受ける。「サンタフェ」で何が起きたかを自ら書き記した『米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方』は日米で話題作となる。退役後は、リーダーシップに関するコンサルタントとして活躍。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT