――出資など、海外で成功した例が少ない。国内に軸足を置いたほうがいいと思うが。
坂井副社長:国内の足固めには注力していきたい。「ドコモ光(光回線と携帯のセット割引)」や、新料金プランなどを投入しているので、以前よりは対策ができている。海外の携帯事業者への出資はリスクもあるので、ICT(情報通信技術)分野に力を入れて成長していきたい。
――何を言いたいのかよくわからないテレビCMをバンバンやっている。有名な俳優を起用するのではなく、何をやるのか明確なCMを作るべきではないか(会場から拍手)。
坂井副社長:広告、CMの作成にあたっては、わかりやすく作っているつもりではあるが、伝わりにくい面もあったかもしれない。前期には、アジア太平洋国際広告祭やフジサンケイグループ広告大賞で賞をいただくなど、一定の成果を得られていると思っている。
ドコモショップでは店員のスキルを上げる
――広告は賞をとるためにやるものではない。お客さんのほうを向いていないことがドコモの問題だ。お客さんではなく、NTTに向いているのではないか。その原因としてNTT出身者が多いことがあるのかもしれない。NTT出身者の比率はどうか。
紀伊肇取締役:NTTグループ出身者は5500人で4割、ドコモとして採用したのは8700人で6割、という比率になっている。
加藤社長:ドコモは光サービスも含めて、ブロードバンドを提供する会社に変わりつつある。お客様のほうを向いたサービスをできるだけ多く提供していきたい。
――ドコモショップの待ち時間が長い。どんな経営体制で、本部はどう指導しているのか。
須藤取締役:ドコモショップは代理店だが、準直営店というイメージ。指導としては、集合研修や資格制度、応対コンテストなどを開催し、ドコモの各支店からも営業員が指導している。最近も光回線のサービスを開始したことで、待ち時間が長いといった指摘を受けているが、タブレット端末を活用した接客やWeb上の来店予約などを備えている。店員のスキルアップも図って改善していきたい。
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