デキる営業マンは「興味を持ってもらう」達人だ 無理なく相手に興味を持ってもらう方法とは?

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人には「類似性の法則」があります。共通点があると、人は心を開いて仲良くなりやすいというものです。それをうまく活用しましょう。

僕は、昔、名刺に好きなものを列記していました。趣味が同じ人とは、話が盛り上がりやすいですよね。

興味を持ってもらう方法⑤
ツッコめる

たとえば、名刺交換をしたときに、僕の肩書きが「コンサルタント」だとしたら、あなたはどう反応するでしょう? 「コンサルね」で、それ以上は興味を惹かれないかもしれません。これでは何も生まれません。

僕の名刺の肩書きは、「質問家」となっています。

この名刺を見た人は、「えっ、質問家って何ですか?」と、ほぼ全員が尋ねてくれます。

相手が聞きたいという状況で、僕は数分間のプレゼンタイムをもらえるわけです。この数分間のプレゼンタイムはとても貴重な時間です。

こういう状況をつくり出すには、「◯◯って何ですか?」「どんな◯◯をしているんですか?」と聞きたくなるようなものを仕込んでおくことが必要です。

僕は内向的な性格で、こちらから話題をつくりにくいので、このように相手から話しかけやすくなるような仕掛けをたくさん用意しています。

名刺以外では、何か特徴的なものを身につけるのもいいですね。

「相手に興味を持つ」ことも重要だ

ここまで読んできて、もしかすると「自分には相手に興味を持ってもらえるようなものはないな」と思っている人もいるかもしれません。でも、それは工夫次第でつくれます。

ぜひ、あきらめずにチャレンジしてみてほしいのです。

あなた自身は面白くないと思っていても、周りの人からすると面白いことはたくさんあります。人と関わってみると、自分のことに気づけることもありますね。

興味を持ってもらう方法⑥
こちらが相手に興味を持つ

最後に、「興味を持ってもらう」ことだけを考えるのではなくて、「こちらから相手に興味を持つ」ということも大切です。

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人は、興味を持ってくれた人を粗末には扱いにくいものです。こちらが興味を持つことが、相手に興味を持ってもらうことにつながります。

僕もコンサルタントを始めた頃は、「その業界のことをあまり知らないので教えてください!」とか、「あなたのお仕事に興味があるので、ゆっくり話を聞かせてもらえませんか?」と話しかけて、一緒に飲みに行ったり、会社に伺ったりして、ゆっくりお話をする時間をつくってもらっていました(本当に興味があったので)。

河田 真誠 経営コンサルタント

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かわだ しんせい / Shinsei Kawada

1976年生まれ。広島でデザイン会社を経営後、2010年より東京を中心に、企業へのコンサルティングや研修、小中高校大学での講演、起業家や士業のサポートなどをする。主な著書に『革新的な会社の質問力』(日経BP)、『人生、このままでいいの?』(CCCメディアハウス)、『悩みが武器になる働き方』(徳間書店)、『悩み方教室』(CCCメディアハウス)、『売らずに売れる技術』(ワン・パブリッシング)などがある。

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