さらに、この低成長自体も女性や高齢者の就業率向上に下支えされて何とか実現したというのが現実だ。
日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年をピークに減少へ転じているが、上表のように2023年の就業者数は1989年を上回った。女性の社会進出が進んだり、健康寿命の延伸から高齢者の「Work Longer」が進展したりしたことは喜ばしいが、この効果はいずれ一巡し、永遠に続くわけではない。
株価について考えた場合、より興味深いのは次のGDPの分配面だ。

まず、家計が受け取る賃金である雇用者報酬は、1989年から2022年の間に名目GDPと同程度の約1.4倍の伸びとなっている。ここまでは普通だ。
大きな変化が見られるのは、企業に分配される利益だ。株式投資家は株価水準の高低を考慮する際、その企業の株式時価総額を純益で割ったPER(株価収益率)を参考にすることが多い。
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