無意識に信頼関係を損なっている「3つのNG行動」 あなたの部下はなぜ本音を話してくれないのか

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例えば部下に、「本当は将来どうしたいんだ?」と聞いたとき、はぐらかされてしまった経験はないでしょうか。

そういう態度をとられてしまうのは、「感情の壁」を越えられていないことが多いのです。

感情の壁が立ちはだかっている状態で、「あなたの本音を教えてください」と言っても、「いや、別にありません……」「それって、本当に言わなきゃいけないことですか?」と、相手は心の窓を閉ざしてしまうのです。

信頼関係を築くときに「やってはいけない」3つのこと

では、「感情の壁」を取り払い、信頼関係を築くにはどうしたらいいのでしょうか?

答えをお伝えする前に、「やってはいけないこと」から先に説明します。信頼関係を築くときに「やってはいけないこと」が3つあります。

1つ目は「正論を言う」ことです。例えば次のようなパターンです。

上司: 「最近何だか浮かない顔しているけど、何か悩みでもあるのか? 正直に話してみろよ」
部下:「実は、今この問題に困っているんです」
上司:「そうか。その問題は、どう考えても〇〇のようにしたほうがよくないか? 普通に、合理的に考えると当然そうだろう。そう思わないか?」

上司がこのように答えるとどうなるでしょうか? 「感情の壁」がどんどん厚くなってしまうことが容易に想像できると思います。相手との信頼関係を築きたいなら、最初に「正論」を言ってはダメなのです。

「やってはいけないこと」の2つ目は、「アドバイスする」ことです。

「〇〇したほうがいいよ」「その考え方はやめたほうがいいよ」などとアドバイスをすると、「私の話を聞いてほしいだけなのに……。この人は私のことをわかってくれないのか。本当のことを話すのはよそう」と「感情の壁」が厚くなり、ますますニーズを話してくれなくなります。

そして、相手との信頼関係を築くうえでやってはいけないことの3つ目は、「共鳴する」ことです。共鳴とは次のようなものです。

部下:「この問題に悩んでいるんです」
上司:「そうか、私も昔同じようなことがあって、ずいぶん悩んだものさ。例えば〇〇のようなこととかね。あと、こんなこともあったな、例えば……(自分の経験談を語る)。だから、そんなに悩む必要はないよ」

このように、相手の悩みに対して「自分事」として捉えて話すパターンは、絶対にNGというわけではありませんが、ニーズを聞き出す対応としては不十分です。

相手が「そうですか。あなたもその体験をしたんですね。私のことをわかってくれるんですね」と思ってくれる場合もありますが、「別にそこまでの話じゃないんだけどな」「勝手に解釈しないでほしいな」というように、ネガティブに感じてしまう人もいるため、注意しなければなりません。

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