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あのトランプも恐れる「テイラー・スウィフト」の力 「バイデンを支持しないでほしい」とメッセージ

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  • 猿渡 由紀 L.A.在住映画ジャーナリスト
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「Puck」が伝えるところによると、Netflixやユニバーサル・ピクチャーズと競り合った末の獲得とのこと。配信されるのは「テイラーのバージョン」と呼ばれるもので、上映時間2時間49分の劇場版になかった歌が5曲足されている。つまり、劇場に足を運んだファンも、また観る意味を感じるということだ。

いや、その5曲がなかったとしてもファンはまた観るのだろうから、彼女の抱える膨大なファン層を引きつけておくうえで7500万ドルは高くなかったということだろう。ディズニーのCEOボブ・アイガーは、「『テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR(テイラーのバージョン)』を、観たい時にいつでも観られて感動できることを、観客はきっと喜んでくれるでしょう」と語っている。

この契約を待つまでもなく、スウィフトはすでにこの映画で大儲けをしている。スウィフトが自前のカメラマンで自分のコンサートを撮影し、スタジオを介さずに映画館チェーンAMCと上映の交渉を直接行い、宣伝も自身のソーシャルメディアに限ったこの映画の売り上げのほとんどは彼女の懐に入ったのだ。

興行収入は北米だけで1億8000万ドル、全世界で2億6100万ドル。彼女は、自分のビジネスを自分でコントロールする、斬新で画期的なモデルを作り上げたといえる。

史上最高のミュージシャンという声も

これはこの後に出てくるミュージシャンにとって、お手本となるに違いない。だが、誰もが誰もこれほどの売り上げを達成できるというわけではない。事実、昨年末、同じようにビヨンセがAMCと直接交渉して配給した『Renaissance: A Film by Beyonce』の北米興収は3300万ドルにとどまった。ビヨンセも現代を代表する大物シンガーだが、スウィフトはまさに異次元の人なのだろう。

そんな偉大な存在になったスウィフトについては、「史上最高のミュージシャン」という声まで聞かれる一方、「ビートルズやエルヴィス・プレスリーにはかなわない」という反論もある。そこは、まだ意見が分かれるところである。

だとしても、ビートルズやプレスリーと一緒に語られるだけでもすごいこと。我々は今、そんな歴史的ミュージシャンの全盛期を見ているのだ。いや、全盛期はまだこれから来るのかもしれない。それは、「テイラー・スウィフト効果」が今後どうなるのかでも、きっとわかる。

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